値引きはダメ! 脳科学的なワケ

投稿者: | 2015年4月12日

 

ビジネスの世界では、安易な「値引き」はよくないと言われます。

これは脳科学的にはどういうことなのかを考えてみましょう。

 

値引きの後に起こること

値引きでお得に買えて喜んだお客さんの脳にはドーパミンが放出されて快感が感じられます。

でも、それはその瞬間だけの話。長期的には意外に困った効果をもたらすのです。

脳は何でもラベリングをして記憶に格納するようになっています。

今回の購入の決め手は「値引き」。

なので、お客さんの脳には値引きのラベルとともにこの買物が記憶されます。

ヒトの記憶力は、思ったよりしっかりしていて、この「値引き」ラベルがずっと残ります。

そのうち、買った商品のちょっとした不具合が気になってきたとしましょう。

そして、気になりだしたら落ち着きません。

ヒトは理由が分からなかったり、辻褄が合わなかったりすると落ち着かない生き物です。

そして、その落とし所として理由を探し始めたり、ちゃんとした理由がなければこじつけたりもします。

幽霊の怖さは、その正体が分からないから怖さが増長されるように。

 

認知的不協和とは

これを、心理学やマーケティング理論で「認知的不協和」といいます。

理由探しによる不安解消は、その認知的不協和を解消しようとする脳の働きなのです。

認知的不協和については、よくイソップ寓話の一つが引き合いに出されますね。

あるとき、キツネが高い所に実った葡萄を取ろうと頑張りましたが取れませんでした。

そこで、キツネは「どうせあの葡萄は食べてもすっぱかったに違いない」と思って安心した、というあのお話です。

キツネは認知的不協和の解消に成功しました。

 

連想の負のスパイラル

今回、買った商品のちょっとした不具合では、すぐに理由が見付かりますね。

そう。「値引き」です。

そして、脳の基本的な機能である連想が働きます。

不安は不安を呼ぶもの。ここで、負のスパイラルが回り始めます。

 値引き → 安く買ったから仕方ない → そもそも質が悪い

といった具合に。

さらに、連想が循環して、

 そもそも質が悪い → 値引き

と完全なループ回路が形成され、質が悪いという懸念が「確信」になってしまいます。

そして、ついには「もう、あの店では買うまい」と。。

 

肝心なのは、関係構築

では、もし、値引きすることなくご購入いただけたとしたらどうでしょうか?

値引きという、質の低下につながり兼ねない情報がラベリングされず、少しの不具合など気になりません。

逆に、意外かも知れませんが、価格が高いほど満足度も高くなるということも知られています。

「選択の正当化」と言いまして、脳は自分の選択が正しかったと後付けで思い込むようになっているのです。

ヒトは自分が可愛くて、自分の選択は正しいと思いたいものなのですね。

値引き競争は、消耗戦で質の低下は免れません。

長期的に見れば、顧客満足度を満たすこともありませんので、売る側にとっても買う側にとっても、適正価格で取引すべきなのです。

そのためには、お客さんの注意を価格から逸らす必要があります。

注目してもらうべきは、アナタ自身。

売り手であるアナタと良好な関係が出来ていれば、商品やサービスも信頼されて付加価値がついて買っていただけるわけです。

肝心なのはお客さんと関係構築。

お客さんの脳で、アナタが「信頼できる人」とラベリングされれば、こっちのもの、ですね。

 

(了)

 

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