お肉とウォーキングで、すっきり気分!

投稿者: | 2015年7月11日

 

梅雨のように、雨や曇の日が続くと憂うつな気分になりますね。

何となく憂うつというだけでなく、「本当に」憂うつになるようです。

これは、自分も顧客も同じこと。

他人をコントロールするのは難しいですが、自分のことは出来ることを尽くして備えたいものです。

すっきり気分を保つには、どうしたらよいか考えてみましょう。

 

睡眠に誘うメラトニン

私たちは、外の状況が全く分からず、時計もない状況で生活しても、寝て起きてというリズミカルな生活パターンを繰り返します。

この寝て起きての周期をサーカディアンリズムといい、およそ25時間の周期とされます。

つまり、体自体が「時計」を持っていることになり、体内時計とか生物時計とよばれます。

地球の自転による1日という「時計」を進化の過程で取込んだのでしょう。

サーカディアンリズムの中枢は、脳にある視交叉状核で、そこでリズムが生成されます。

目から入った視覚刺激が、体内時計を司る視交叉状核に伝わり、そこから中脳の松果体に信号が伝えられて、メラトニンというホルモンの分泌が抑制されます。

メラトニンは体温を下げたり、血圧を下げたりして、睡眠へと誘うホルモンです。

光がないと、つまり、暗いと、松果体はメラトニンを分泌し続けているので、光を当ててメラトニンが出ないようにして1日のリズムを作っているのですね。

メラトニンは、夜間にたくさん分泌されて、昼間は少なくなるのを繰り返します。

 

気分をすっきりさせてくれるセロトニン

このメラトニンと反対の動きをするのが、セロトニン。

セロトニンは夜間に少なく、昼間にたくさん分泌される神経伝達物質です。

セロトニンが分泌されると、すっきりした気分になります。

セロトニンはうつ病とも関連があり、うつ病患者の脳にセロトニンが少ないことが分かっています。

抗うつ薬でよく処方される SSRI は、セロトニンが脳内に漂う時間を長くする作用があり、セロトニンの効果を強化します。

セロトニンを増やすには、歩いたり、噛んだり、息をしたりといったようにリズミカルな運動をすることや、日光などの強い光を浴びるとよいとされます。

実際、冬になるとうつ症状が出る季節性のうつ病である冬季うつ病や、北欧など高緯度地域でうつ病が多くみられることから、日照時間が短いことがうつ病と関係があると考えられています。

うつ病の治療法の一つに光療法があり、5,000 ~ 10,000ルクスの光を、30分から1時間浴びます。

ルクスというのは明るさの単位で、以下のような感じです。

晴天 100,000ルクス
曇 30,000ルクス
雨天 5,000ルクス
コンビニ 2,500ルクス
屋内 500ルクス
ロウソク 10ルクス
月明かり 0.2ルクス

ちなみに、メラトニンの分泌が抑制され始めるのは 200 ~ 400ルクスで、600ルクス以上でメラトニンの分泌は抑制されるとされますので、屋内の明かりで充分抑制されてしまうようです。

光がメラトニンの分泌を抑制することはよく知られていますが、光がセロトニンの分泌を増やすメカニズムはまだよく分かっていないようです。

 

セロトニンはメラトニンの原料

このセロトニンは、メラトニンと密接な関係があります。

セロトニンを原料としてメラトニンが作られるのです。

ですから、昼間にセロトニンがたくさん分泌されないと、夜間にメラトニンの分泌が少なくなって、良質な睡眠が取れないことになります。

セロトニンを増やすには、歩いたり、噛んだり、息をしたりといったようにリズミカルな運動をしたり、光を浴びるとよいのでしたね。

曇でも 30,000ルクス、雨でも 5,000ルクスの明るさがありますので、梅雨時期でも外出すると強い光が浴びられます。

セロトニンを増やすには、それだけでは不充分です。

セロトニンの原料が少ないと、セロトニンが作れません。

では、セロトニンの原料は何かといいますと、必須アミノ酸のトリプトファン。

※ 必須アミノ酸:体内で合成できず栄養として摂取しないといけないアミノ酸

トリプトファンはアミノ酸ですから、タンパク質に含まれます。

そもそもタンパク質はアミノ酸が長くつながったものです。

ですから、肉、魚、豆腐などのタンパク質を多く含む食品を食べるようにすると、トリプトファンを摂取することができます。

 

すっきり気分を保つには、、、

梅雨や冬は日照時間が短く、自分も顧客も憂うつな日が続きがちです。

まずは、自分のコンディションを整えるようにしましょう。

昼間はセロトニンが、夜はメラトニンがしっかり分泌されることで体内時計が上手く機能し、すっきりした気分になれます。

すっきり気分を保つには、お肉食べて、1時間くらいはウォーキングなど外を出歩く習慣をつけるとよいでしょう。

 

顧客も憂うつな気分になっているであろうことは意識する必要があります。

接客や商談では、本題に入る前に、顧客の気分が少しでもよくなってもらえるようなコミュニケーションを心掛けましょう。

 

(了)

 

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