伝える情報はシンプルに 〜ストループ効果で検証

投稿者: | 2015年5月21日

 

伝える情報はシンプルに?

伝える情報はシンプルにするよう心掛けること、ということはよく聞かれると思います。

では、シンプルでなかったらどうなるのか?を実感するため、簡単な実験をしてみましょう。

どなたも脳をお持ちですので、脳の働きをご自身で試せるのも面白いですよね。

かなり状況を簡単化しまして、同時に入った情報に対して脳がどれくらい困るかを試してみます。

 

ストループ効果とは

試すのはストループ効果。

心理学にご興味のある方ならご存知かも知れませんね。

以下の画像に、①と②で漢字が横に並べられています。

まず、①について、「文字の読み」ではなく、「フォントの色」を左から順にお答えください。

ストループ効果

次に、②についても同様に、「文字の読み」ではなく、「フォントの色」を左から順にお答えください。

いかがでしたか?

①はスムーズに読めても、②はたどたどしくなったのではないでしょうか。

①では、「文字の読み」と「フォントの色」が一致しています。

しかし、②では最初の、「赤いフォントの緑」のように、「文字の読み」と「フォントの色」が一致しないものも含まれるので、脳が混乱したわけです。

ストループ効果とは、「読み」と「色」のように2つの情報で引き起こされる干渉なのです。

前回のブログ「脳は球技をしている」で、メタファーとして脳を球技とみなすと考えやすいと書きました。

それに従って、ストループ効果を考えてみますと、「読み」と「色」という2つの情報、つまり2つのボールが同時に脳に入って来たことになります。

2つのボールが入って来て、え?どっち?どっち? と混乱しているうちに時間が経って、答えるのが遅くなってしまったわけです。

 

相手を混乱させないようにするには

これだけ簡単な、たった2つの情報ですら、この始末。

少しでも複雑な情報だと、相手の脳は思ったより簡単にお手上げ状態になってしまいます。

コミュニケーションを取っている相手をお手上げ状態にしてはいけません。

相手がお手上げ状態になっているかどうかをこま目にチェックする必要があります。

どうすればよいでしょうか?

お手上げ状態は、一瞬、「ん?」となる、表情の微妙な変化として現れます。

相手の表情を常にモニターして、コミュニケーションを取るようにしましょう。

 

(了)

 

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